引用：https://wwws.warnerbros.co.jp
シリーズ1作目「マトリックス」は1999年に公開された人類とコンピュータの戦いを描いたSFアクション映画だ。
当時では珍しい視覚効果や新しい撮影方法(バレットタイム)により革新的なアクションシーンが注目を浴び話題となり、世界的に大ヒットした映画である。2003年にシリーズ2作目『マトリックス リローデッド』とシリーズ3作目『マトリックス レボリューションズ』が連続公開された。
マトリックスとは何か？
199年に公開されたマトリックスは当時では考えられない先進的な映像作りと仮想現実をテーマとした神秘的なストーリーにより多くの人に驚きを与えたのではないだろうか、続く2作目3作目で完結しシリーズで後世の作品に及ぼした影響ははかり知ることができない。
1999年当時には、現実への違和感をテーマにしており普遍的な共感を観客に与えた。世紀末の不安定な時代のなかインターネット上で自身の存在が拡大していく感覚はあった。2021年現在マトリックスの仮想世界は当たり前の日常になりつつあるように感じる。
ストーリー内では聖書の単語を引用した場面も多く様々な考察や解釈を生み出した。3作目までに劇中の設定や伏線などはほぼ回収されエンディングとなった。
マトリックスの続編となりえるのか？
主人公で救世主のネオ：トーマス・A・アンダーソン(キアヌ・リーブス)は3部作において人間と機械の融和を果たし仮想世界(＝マトリックス)から人間を解放した。ネオが命をもって変革した後の世界の話ならば、救世主の存在は必要なく本作は蛇足になる可能性もあった。
ファンの中でも言われる分岐説のように劇中に出てくる赤色と青色のピルを選ぶ演出などで1作目とは別のものを選ぶといったパラレルワールドになっているのでないかという憶測も飛び交っていた。
しかし、『マトリックス レザレクションズ』はパラレルワールドなどではなく純粋な続編であり、3作目の『レボリューションズ』から云十年後を描いた話だったのだ。死んだはずのネオとトリニティー(キャリー＝アン・モス)はなぜか復活しており、再度、人間電池として機会に栽培されていた。
敵役のエージェント・スミス（ジョナサン・グロフ）もネオと同様にリセットされていた。モーフィアス（ヤーヤ・アブドゥル＝マティーン2世）はこれまでとは別の存在となっている。前3作品でエージェント・スミス役のヒューゴ・ウィーヴィングとモーフィアス役のローレンス・フィッシュバーンは続投しておらずなぜかという疑問に駆られるが作品を鑑賞すれば合点がいく。
『マトリックス レザレクションズ』は様々な面で新たな物語を紡ぐことに対する必然性が作りこまれている。ネオとトリニティーがなぜ復活した理由や、ネオが再び仮想世界から現実に戻るまでに時間がかかった理由も、納得がいく様々な仕掛けが確認できる。
さらに、18年ぶりの新作で映画としても技術の進化が多くあり見どころではないか。
世界を救った救世主の役目とは？
これまでの3部作にあった伏線や疑問を解消される作りとなっており、これまでの意味深なカットが解決していく。ネオが仮想世界=マトリックスから現実世界に戻るシーンでセリフや展開もこれまでの作品を踏襲している。
最も重要なものは、世界を救った救世主の役目で救われた世界でネオが何をするかである。メインストーリーとして、自らの人生のために愛する存在を救うことだった。
予告からもわかるように『マトリックス レザレクションズ』はネオとトリニティーのラブストーリーである。そこにマトリックスシリーズのテーマである選択が加わることで見ごたえのある作品になっている。
まとめ
マトリックスシリーズの第４作『マトリックス レザレクションズ』は2021年12月17日（金）より公開中！！
18年の空白期間も必要なものと観客に納得させる作品になっており、マトリックスシリーズで『レザレクションズ』はなくてはならないものになるだろう。
