引用:https://www.city.oshu.iwate.jp
岩手県の奥州市水沢で毎年4月29日に日高神社例大祭に実施される火防祈願の祭である日高火防祭は、300年を超える歴史を持つ。
祭に使用される囃子は「火防祭の屋台囃子」として岩手県の指定無形民俗文化財に指定されている。
2022年の日程と会場へのアクセスを中心に紹介する。
2022年『日高火防祭』の日程は?
開催日時:2022年4月下旬
2022年2月17日現在開催中止(代替イベント実施予定)
例年:前夜祭 4月28日 本祭 4月29日
開催場所:水沢区市街地
主催:日高火防祭実行委員会(奥州市商工観光部商業観光課)
TEL 0197-24-2111
代替イベントの概要
開催日時:2022年4月30日(土) 午後1~4時
開催場所:水沢の駅通り
内容
・祭りを担う各町組の町印と打ちばやしの演奏
・纏振り保存会の纏振り
・市内水沢、江刺、前沢地域の42歳と25歳の厄年連、年祝連による創作演舞
『日高火防祭』の情報とアクセス
日高火防祭の情報
祭りの日のルート
・古式のしきたりや順序にのっとって行われる
・各町の年番長が日高神社に参拝し祈願して御守札を受けとる(年番祭)
・各屋台に帰り屋台の運行が始まる
・「はやし屋台」は神社前まで入れないので、神社を西方に臨む日高小路界隈において「遥拝式」を行い、出発点の市役所前(城跡大手門前)に集合する
・消防団の「纏振り」を先頭に「町印」「打ちばやし」「はやし屋台」の順に整列する
・不断町、川口町、立町、柳町、大町、横町、袋町へと各町組の年番長の指揮の下に整然と人波をぬって練り歩く
・終点中央通りに到着すると各屋台は休憩する
・日が沈むとぼんぼりが一斉に点灯される
・一段と絢爛華麗さを加え、水沢駅前で9台揃っての「揃い打ち」のあとメイプル前へ向かい、仁義礼をつくしての「相打ち」を披露し各町に帰って行く
会場へのアクセス方法
公共交通機関
・JR水沢駅から徒歩で5分
車
・東北道水沢ICから車で10分
周辺駐車場
日高火防祭とは
はやし屋台
はやし屋台とは、本来この祭りの客分でしたが、明治以後は主人公の座にすわり、町家が栄えるにつれて各町が競い合った結果、今日では金、朱、碧色と色とりどりに彩色された美しい屋台となった。
屋台は、三味線(娘5人と糸合せの師匠1人)、小太鼓(早乙女15~20人位)、横笛(男2人)を乗せ、各町それぞれの音律を奏でる。
屋台ばやしと打ちばやしの、古趣豊かで格調の高い音曲は、岩手県の無形民俗文化財に指定されている。
屋台の音律
・横町組 一声くずし
・城内組 かんらん
・袋町組 一声(いっせい)
・立町組 松の緑
・駅前三町組 一声(いっせい)
・吉小路組 祇園ばやし
・川口町組 つるべ井
・大町組 祇園ばやし
・柳町組 剣ばやしくずし
打ちばやし
昔はこの打ちばやしが祭りの主体で、ごく素朴なものであった。
日高火防祭開催当初から組織されている6町から1台ずつ出る屋台は、「はやし屋台」に比べて大きさも乗る人数も半分以下で、男の子が大太鼓、小太鼓を打ち、笛師2人が横笛を吹く。
この笛の音律は、6町とも同じで「トットコメイ」と呼ばれ、西洋音楽のソナタ形式に酷似していると言われている。
町印(ちょうじるし)
当時、城下町としてつくられた大通りの6町に命じて町火消しをつくり、「仁心火防定鎮」の6字を各町に1字ずつ与え消防の旗印とした。これが町印といわれている。
町印は木竿の先に大きな赤玉(火の象徴)と馬簾(ばれん-水の象徴)をつけ、それに前期の仁(川口町)、心(立町)、火(柳町)、防(大町)、定(横町)、鎮(袋町)の文字が記されている
「仁心をもって火防定鎮す」という町印の読みかたは、「和」と「協」の精神を表しているといわれている。
まとめ
2022年の『日高火防祭』は現在中止が決定している。
代替イベントが実施されることは決まっている。
はやし屋台の練り歩きを見ることはできないようだが打ちばやしの演奏を見ることはできるので一度行ってみたいものだ。