引用:https://www.mizuhobank.co.jp
みずほ銀行は2022年1月11日に法人向けのインターネットバンキングが一時利用しづらくなるシステム障害が発生したと発表した。みずほ銀行での顧客に影響が及ぶシステム障害などのトラブルで表面化しているものは2021年2月以降10回目である。
みずほ銀行とは
株式会社みずほ銀行は、みずほファイナンシャルグループの傘下で日本3大メガバンク(三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行)の1つである。メガバンクの中でゆうちょ銀行を除くとすべての都道府県に支店がある唯一の銀行である。
2002年に当時のみずほホールディングス傘下であった第一勧業銀行・富士銀行・日本興業銀行の分割・合併で旧みずほ銀行とみずほコーポレート銀行が誕生した。第一勧業銀行・富士銀行・日本興業銀行は、いずれも当時の日本における最大の銀行だった。
1万円札で知られる渋沢栄一が日本で最初の銀行として設立した第一国立銀行を源流としている。その名残で統一金融機関コードは「0001」を継承している。
銀行名のみずほ(瑞穂)とは、「みずみずしい稲の穂」を意味としており、「瑞穂国」(葦原千五百秋瑞穂国)は、日本書紀に登場した日本の美称である。日本を代表する金融機関を目指すとのことで、この商号とされた。
システム障害の原因
金融庁は昨年からシステム障害が相次いでいるみずほ銀行とその親会社のみずほファイナンシャルグループに対して、銀行法に基づく業務改善命令を出している。
2021年の2月、3月に4回の障害が発生したことで、6月に再発防止策を公表したにもかかわらず、その後も8月、9月にも4回のシステム障害が発生した。12月にも人為的なミスで不具合が発生した。2022年1月11日にも法人向けのインターネットバンキングが一時利用しづらくなるシステム障害が発生した。すべてが異なる原因となっているが、個別に問題を解決していっては追いつかない状態になっている。
みずほ銀行が2002年に合併したことに各銀行のシステムをつないで使用していた。合併直後や2011年の東日本大震災で大規模なシステム障害を起こしている。
その反省で2011年から4000億円の費用をかけて、みずほ銀行で1つのシステムとなる「MINORI(みのり)」を作製することになる。大がかりな事業となりなかなか完成しないことから「IT界のサグラダ・ファミリア」と呼ばれていた。完成したのは2019年ある。各銀行でもともとシステム開発に携わっていた3社と新たな1社で4社体制での開発になった。
4社での開発となると各所の調整は困難を極めたでしょ。開発元が頑張っていてもみずほ銀行内にシステムを熟知した人材がいなければ円滑に事業は進まないのだ。
今後、金融庁が介入することでどこまで立て直すことができるのか、様子を見るしかできない。みずほ銀行は、システム上の問題を潰していく段階ではなく、企業風土や開発体制、経営そのものをどのように変えていくことができるかがこの問題の解決につながると思われる。
みずほ銀行のホームページでは、下記のような記載されている。
2月28日以降に発生した一連のシステム障害について
2月28日以降に発生した一連のシステム障害では、皆さまに大変なご迷惑、ご心配をおかけしましたことを深くお詫び申しあげます。みずほ銀行およびみずほフィナンシャルグループは再発防止に向けた不断の取り組みを継続してまいります。(システム障害にかかる原因究明・再発防止については、6月15日付ニュースリリース(PDF/1,126KB)をご参照ください)
なお、8月以降に発生したシステム障害も踏まえて、現在の再発防止策をさらに強固なものに見直してまいります。
まとめ
みずほ銀行での顧客に影響が及ぶシステム障害などのトラブルで表面化しているものは2021年2月以降10回発生している。
金融庁が介入することで解決するとは思うが、トラブル時に顧客に対して、ほかの金融機関の利用も検討することなどを呼びかけていたことからも、みずほ銀行のみを使用しているのはきけんかもしれない。